うちのとらまる

2002年、近所で生まれた野良の子「とら」と「まる」。飼い始めてその可愛さに魅了され撮影を始めました。今ではうちの猫「とらまる」だけでなく、過酷な条件で生きている外猫たちに少しでも力に成れればと思い、自分の活動を始めております。ご質問などございましたら otacats2@yahoo.co.jp こちらにお願いいたします。 2011年に起きた東日本大震災により、事故があった福島第一原発20キロ圏内の取り残された猫たちのために、現在も給餌活動を続けています。

カテゴリ:福島 > 福島の記憶

時は2016年                                                                     この頃はまだ月に2回原発20キロ圏内にのこされた猫のためボランティアさんに助けを借りながら給餌に行っていまし ... 続きを読む
時は2016年
                       
                       
                       
この頃はまだ月に2回

原発20キロ圏内にのこされた猫のため

ボランティアさんに助けを借りながら

給餌に行っていました


フードを直に置いてしまうと

あっという間に

カラスや野生動物に食べられてしまうので

「えさ台」と名付けた箱を設置していたのです


今回はそこに監視カメラをセットして

写っていたものを紹介します



もがくアライグマ
(笑)


アライグマです

本人は必死なんでしょうけど

なんでこんなにユーモラスなんでしょうね





もっと見たかった・・・




かじもいさん
私が次に来たのは10日後でしたが

翌日にボランティアの「かじさん もいさんペア」が

チェックに来てくださっていました

フードはまだ余っていて

猫が食べそびれてはいなかったようです



毎回 気が滅入る福島ですが

こういった笑える時もあったのでした





現在「しろさびの里」写真展の準備に追われています

写真集「しろさびとまっちゃん」の

その後がメインになるような

そんなお話の写真展にしたいと思います






「しろさびの里」写真展4月29日~5月4日11:00~17:00初日のみ準備のため13:00~18:00びわ湖大津館3階市民ギャラリー〒520-0022 滋賀県大津市柳が崎5−35                                                   ... 続きを読む
「しろさびの里」写真展

4月29日~5月4日

11:00~17:00

初日のみ準備のため
13:00~18:00


びわ湖大津館
3階市民ギャラリー
〒520-0022 滋賀県大津市柳が崎5−35
                       
                       
                       
この写真展は2013年7月

福島第一原発20キロ圏内が

まだ警戒区域に設定されていて

人の出入りを制限され

人間がいなくなって残された猫たちが

餓死を余儀なくされていた頃




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福島県内の警戒区域「外」で産まれ保護されて

そのまま殺処分されるところを

ひとりのボランティアさんが救い出し

日本の中でも生きていくのに一番過酷な場所

福島第一原発20キロ圏内 警戒区域内に

連れてこられた

しろ さび

姉妹猫の物語です


当時 警戒区域内では

餌が無くなり餓死していった猫たちが

多くいたにも関わらず

しろとさびはその警戒区域に連れてこられました

普通なら絶望的な場所である区域内

しかしそこには国の方針に納得がいかず

ひとり残って動物たちの世話をしていた

松村直登氏が家を離れず住んでいた

松村氏は二匹に寝る場所と食事を提供


しろさびは皮肉にも震災から2年経ち

人がいなくなって自然に還りつつあった富岡町で

生きることができるようになったのです





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甘えん坊で

お姉ちゃん猫「さび」のことが大好きな

「しろ」



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ワイルドで狩りが上手

「しろ」の頼もしいお姉ちゃんだけれど

人間には甘えん坊の

「さび」



自然がいっぱいのこの地で

伸び伸びと暮らすはずだった しろとさび

しかし・・・






ペットなのか野生動物なのか

猫という動物の立ち位置は微妙です

普通に皆さんにどちらですかと尋ねれば

「何言ってるんですか当然ペットじゃないですか」

という答えが返って来るでしょう

しかし現実を見れば

屋外で飢えや病気と闘いながら生きている

そういう厳しい状況に置かれている猫たちが居ます

それがペット?(実際には愛護動物といわれる)

TNRが認知されつつあって

いくら普及してきたとはいえ

未手術の猫たちがまだまだいて

人から手を差し伸べられずに

生まれてすぐ消えていく猫たちが何と多いことか

その猫たちはペットと呼べるのでしょうか

猫が自分自身で餌を取って

生き抜くということが難しいのは

福島で嫌というほど見てきました

かれらは人間無しでは生きられないのです

ということは間違いなく野生動物ではない

しかし外に置かれている猫は

必ずしも手を差し伸べられるわけでもなく

まるで野生動物のように扱われ消えていきます



そんなことを身をもって教えてくれたのが

このしろとさびだったのでした



猫は外に出さずに家の中で飼ってください

必ず避妊去勢手術をしてください



言うのは簡単

しかしまだまだ現実ではそうならないこともあるのです

そうしたい それを目標にしている私でさえ

自然の中で走り回り

かわいい赤ちゃんを産んで子育てをしている猫たちに

目を細めてしまいます


今はもういない しろとさびを通して

そんなことを少しでも考えて頂けるような

そんな写真展です

4月末GWです

滋賀県大津市でお待ちしています




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さびちゃん はやくはやく!

さきにいっちゃうよ!






福島の最終回です                                                                     いろいろ行きたいところはあったけれど一泊二日だと殆ど回れないですねまた来ます 絶対南相馬市 村上ここ ... 続きを読む
福島の最終回です
                       
                       
                       
いろいろ行きたいところはあったけれど

一泊二日だと殆ど回れないですね

また来ます 絶対





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南相馬市 村上


ここはミニチュアダックス「くるみ」が居た場所




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2011年7月

かつて くるみが散歩をしていた堤防です






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宿泊したのは南相馬市小高駅前の



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です



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シングルの個室もあります



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お風呂も朝6時から入れましたよ

希望の牧場へも近いので助かりました






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こちらは・・・

どこか分からないですよねえ



ここは私の休憩場所だったところです




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2020年12月

アパートに囲まれた小さい公園

ここにも「えさ台」を設置していたので

フードの補給をしながら休憩していました



現在は線量計以外 全部取り壊されていました





これで今回の福島トリップは終了

今でも動物のために頑張っている方々に会い

過去のことにしてしまいそうになっていた私は

まだまだ来なければいけない場所だと

20キロ圏内の動物たちの最後の最後まで

見届けなければいけないと

改めて思いましたよ




せんちゃんの場所にも行ってきました                                                                     もう何度も紹介していますが大熊町の山のふもとのお宅にいたキジシロそれがせんちゃんで ... 続きを読む
せんちゃんの場所にも行ってきました
                       
                       
                       
もう何度も紹介していますが

大熊町の山のふもとのお宅にいたキジシロ

それがせんちゃんでした



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初めて会ったのは震災の年

2011年12月



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震災後 初めての冬がやってきて

食べるものがない動物たちが

バタバタと倒れていった頃



私は保護することもできず

餌を置いておくのが精一杯でした



ボランティアさんと一緒に保護したのは

それから半年以上経ってから




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ああ・・・

よく生きていてくれたね

遅くなって本当にごめんよ




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あの せんちゃんがうちにいます

寂しい山のふもとの家で

一人ぼっちでいた

せんちゃんが目の前にいるのです

私は本当に幸せでした



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3日間の脱走騒ぎを経て

せんちゃんは大阪のお宅へ行きました



2015年

里親さんが体調を崩し

もうせんちゃんのお世話ができないというので

私がまた引き取ることに

しかしその時せんちゃんもまた体調が悪かった

腎不全

うちに帰ってきてすぐに入院させましたが

病院で亡くなってしまいました




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せんちゃん お疲れさま



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故郷に返してあげようと思い

かつてせんちゃんがいたお宅の裏の林に埋葬




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それからは時間がある時には

せんちゃんのお墓にお参りしながら

給餌活動を続けました


この場所にせんちゃんがいるような気がして

つい写真も撮ってしまいます



そして今回


私のブログを見ていて せんちゃんを知っている

香港のエンさんも行きたいとおっしゃるので

せんちゃんに会いに行ってきました



しかし




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せんちゃんがいたお宅は取り壊され



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せんちゃんを埋葬した

目印で墓石代わりにブロックを置いた場所も

よく分からなくなっていました


せんちゃんは自然に還ったということでしょうか

だいたいの場所に向かって

私が幸せにしてやれなくてごめんねと

せんちゃんに謝ってきましたよ




やさしいキジシロ猫せんちゃん

福島で経験した

数多くの悲しい出来事のひとつででした




ヤヨの場所を訪ねました                                                                     当時の浪江町帰還困難区域と避難指示準備区域の境目に設置した「えさ台」そこに1匹の猫 ヤヨが来てい ... 続きを読む
ヤヨの場所を訪ねました
                       
                       
                       
当時の浪江町

帰還困難区域と避難指示準備区域の境目に

設置した「えさ台」

そこに1匹の猫 ヤヨが来ていたのです



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2018年 監視カメラで撮影

当時は名前も付けていませんでしたが

間違いなくヤヨです



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この餌場で私が確認できたのは この子だけ

餌の減り方もほぼ1匹分しかありませんでした

たった1匹と言えども

「えさ台」を撤去するわけにもいかず

この子だけのために餌を置き続けていたのです




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お腹が減ってはさぞかし寒かろうと

なんとかできるだけ福島に通っていました




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いよいよ私の滋賀への引っ越しが決まって

もう定期的に給餌するのが困難になり

「えさ台」も老朽化していたことから

ヤヨには大変申し訳ないけれど

この最後の餌場を撤去することにしました

2021年の3月のことです




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ごめんよ ごめんよと

心の中で詫びながら

撤去作業をしているさ中に

現れた猫


ヤヨです




これは運命と思い すぐに捕獲器を設置




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ヤヨもあの場所から脱出したかったのか

すぐに捕獲器に入ってくれました




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今回訪れた「ヤヨの場所」

2024年11月11日です

風景はあの時と変わりなく

ヤヨの命を繋いだ「えさ台」を括り付けた

頼もしい杉の木もそのままでした




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保護してから3年半が経ちました

ヤヨは元気

13匹いるうちの猫たちの

誰ともケンカもせず穏やかに過ごしています

ヤヨを保護することができて

私の心はどれだけ救われたでしょう

避妊手術をしましたが 耳はカットしていません

なぜならヤヨはうちの子ですからね




今でもヤヨを見る度思うのです

良かったね(私が)






2番目に訪れたのが                                                                     3.11レスキュー日誌で 情報発信しておられる赤間 徹 氏赤間さん宅を訪れた時はお留守でしたが電話を入れた ... 続きを読む
2番目に訪れたのが
                       
                       
                       
3.11レスキュー日誌


で 情報発信しておられる

赤間 徹 氏


赤間さん宅を訪れた時はお留守でしたが

電話を入れたら近くにいるからすぐに戻ると

10分もしないうちに戻って来られました




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自作の完璧な全天候性捕獲器カバーを前にして

これなら猫はただの箱に入る感覚です
赤間さんのモノ作りは
いつも本格的で参考にさせて頂いています




猫の捕獲を頼まれちゃってさ

何回か行っているのだけど

目的の子以外が捕まっちゃうんだよ

それがまた懐っこい猫でさ

また放すわけにもいかなくて


と 笑う赤間さん



未だに猫の保護やTNRを続けている赤間さん

もうとっくの昔に「被災猫」という子たちは

存在しないはずです

今 ここで生きている猫たちは

日本全国に居る いわゆる野良猫と同じ

なのに・・・





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シェルターを兼ねたお宅には

まだまだ猫たち犬たちが溢れかえっています



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毎日のお世話は大変なことでしょう



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香港のお客さんのエンさんから支援物資

エンさんどうしてもお渡ししたいと

ご自分で持って来られました




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もともとは

犬の保護のため活動を始めた赤間さん(2019年撮影)

震災後数年もすると犬はほとんど見かけなくなり

残ったのは猫だけ

犬が終われば終了というわけにもいかず

猫の保護活動に入ったのです

そして2014年からは地元の豊田動物病院の

豊田先生とタッグを組んで

浪江町の猫たちの不妊手術を実行

TNRと人懐こい子は保護後里親探し

それは現在も続いています





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物腰が柔らかな優しさの中に

その場では強い信念を見つけることは難しい

しかし

この活動を13年以上続けて来られているひとです

犬や猫 他の動物たちの地獄を見て来たひと

派手な活動報告など一切しない

寄付もご自分から集めたこともない

ただひたすら

こつこつと一匹一匹の犬猫を救って来たひと

その意志の強さは

この13年の行動で知ることができるのです




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断言します


赤間さんは間違いなく

原発20キロ圏内犬猫たちの救世主なのです









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過去写真



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赤間さんが捕獲し(2014年)



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豊田先生が手術(2014年)

この連係プレー



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馴れている子もいました(2014年)



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赤間さんご夫妻(2014年)

頻繁に一時帰宅して

餌をあげくださる人がいる場所ではリターン








ふと見上げたら                                                                     しもじもの ものよわれを たたえたまえなんてことは絶対言ってなさそうなペロあーもう かわいいったらありゃし ... 続きを読む
ふと見上げたら
                       
                       
                       
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しもじもの ものよ
われを たたえたまえ



なんてことは絶対言ってなさそうなペロ

あーもう かわいいったらありゃしない



横にある猫写真

誰か分かりますか




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私が福島の楢葉町で保護したオス猫です



千葉の個人ボラさんに

里親募集していただくため預けたものの

里親が見つからず その間に腎不全を起こし




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預かりさんの家庭の事情もあって

また私が引き取り

ひと月と少し

クリスマスイブの前日に亡くなってしまった

ぴーちゃんです




ぴーちゃん
ぴーちゃんの最期は

腹ばいになっていたのに

一度 ぐぐっと身体を起こし

そしてまた倒れて息を引き取りました

立派な最期だったのを覚えています

2017年12月22日のことでした




10年前2014年3月                                                                                            福島第一原発20キロ圏内が警戒区域だった頃のお話です警戒区 ... 続きを読む
10年前

2014年3月

                       
                       
                       
                       
福島第一原発20キロ圏内が

警戒区域だった頃のお話です

警戒区域南端の楢葉町に

一軒の金物屋さんがありました

震災から3年が経っていましたが

依然として立入は許されず

誰もいない町に

のこされた動物たちがさまよっていたのです





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私が行くたびに居た一匹の黒猫




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私には保護する能力がなかったので

餌を置くようにしました


餌を置き

それを食べて生き延びてもらう

当時の私はそれだけしかできなかったのです




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「えさ台」を使ってくれていましたが

この時はまだ

近づくと逃げてしまうような子でした



また翌週に行ってみると




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身体の横側がおかしい

どうやらネズミ捕りの

粘着シートがくっついた様子

捕まえることも出来なくて途方に暮れていたところ




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金物屋のご主人が一時帰宅で戻って来られ

ありがたいことに

自分には馴れている子だから何とかしますと

おっしゃってくださった

黒猫の名前はクロだったことも教えていただき

震災前からお世話をしていたということでした




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次に来た時にはお店の前に餌箱が置いてあり



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ベタベタだったところの毛が

刈られていてスッキリ




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ちょっと寒そうだったけれど

まずはめでたい


ところが

誰も住んでいないところに残されている

その状況は変わらず

お店の方も避難先には連れて行けないので

このままここに残しておくしかない





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私にも懐いてくれるくらいの

人懐っこいオス猫だったので

里親さまを募集してみることにしました




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お店の奥さまが描かれた里親募集チラシ(笑)




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他にも猫がいるので

「えさ台」も新しいものに交換





こんなに人懐っこい子だったのか




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ぽてぽてのクロ

見た目や性格は申し分ない

やがて救世主になる里親候補さまが現れたのです


里親候補さまはなんと新潟の方

新潟・・・また遠いところから・・・

でも猫のためなら距離なんて関係ない

その距離で手を挙げてくださったということは

それだけ覚悟があるということ


さっそく日にちを調整して

お迎えに来ていただきました




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スゴイ! 軽自動車でお迎えですよ

左は私の軽自動車ココア(笑)




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金物屋の奥さま 最後の抱っこ



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お別れ

左が里親さまのSさん




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そしてクロは新潟に旅立ったのです







さて

なぜ今 10年も前のクロの話をしているかというと

実は・・・・




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どーん



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クロは元気だと連絡があったのです!

今年でなんと17歳

確かエイズ陽性だったと思います

しかしクロは元気です




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良かったなあ

君は新潟に行って大正解だったね




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飼い主様Sさんからのメッセージ


最近のクロちゃんは今年で17歳、かなりおじいちゃんになりました。そして貧血でゆるやかに体重が減ってきております。 腎不全ではないものの、エイズの子に貧血は状態としては良くないとお医者様が言っているので、
猫用の鉄分サプリを試しにあげたりと、何とか回復してくれるように試行錯誤してます。 ご飯を食べる気力はあるので、こまめに病院に連れて行って体調管理に努めたいと思ってます! 毎日布団に入ってきて腕枕して寝ていて甘えっ子なところはかわりません笑




こんなお知らせ最高ですよね!

クロは

震災と原発事故によって窮地に立たされましたが

運と持ち前の性格で みごとに幸せを掴みましたよ




一匹の福島の猫が幸せを掴んだお話でした






せんちゃんは うちの子                                                                                              私が発見保護し最期はうちで看取り故郷の大熊町に ... 続きを読む
せんちゃんは うちの子
                       
                        
                       
                        
私が発見保護し

最期はうちで看取り

故郷の大熊町に埋葬

せんちゃんは うちの子だったのです






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初めて目撃したのは



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福島大熊町 山の入口の家

震災の年 2011年の12月でした

それでももう9カ月経っていてます



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せんちゃんはひとりぼっちで生きていました


目撃したからには餌を置かねばなりません

当時の私は保護することができず

餌を置いて生き延びてもらうしか方法がなかった




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まだ牛たちも何とか生き延びている頃



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牛たちにはこの後

殺処分という運命が待っていました



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ダチョウ牧場にも

辛うじて生き残っていた

ダチョウたちが居ました




せんちゃんを保護出来たのは翌年の5月

半年も待たせてしまいました





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頑張って生きていた せんちゃん



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ごめんよ

人がいなくなった町で1年と2カ月

気が遠くなるほどの時間だったことでしょう




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大阪にお住いの里親さまが手を挙げてくださり

お迎えに来てもらうまでお預かり




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大熊町で半年間 何も出来ず見てきた

せんちゃんがうちにいる

私は幸福感でいっぱいでした




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せんちゃん 良かったなあ



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せんちゃんはとても人馴れしていました


ところが・・・




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窓に鍵をかけ忘れていて脱走



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なぜか うちの車の下に隠れていた


せんちゃんの脱走は3日間で終了

知らない土地で

不安な思いをさせて申し訳なかった




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心配したよ~




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せんちゃん せんちゃん

かわいいよ せんちゃん




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大阪の新しいおうちのせんちゃん

直ぐに馴染んだようでした



せんちゃんは体調を崩しながらも

3年間 家猫として暮らし

その後

せんちゃんも里親さまも

健康状態が悪くなってしまい

うちに戻すことになりましたが

うちに戻って2日で

病院で亡くなってしまいました



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助けてやれなくてごめんよ



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せんちゃんは故郷に埋葬することにしました




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せんちゃんを初めて見かけた家の

裏の林に埋葬




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せんちゃんがいた場所は

3年以上経ってもそのままで

せんちゃんがまだそこに居るような

そんな気がしたのでした




福島の写真で探し物をしていて                                                                                                                  ... 続きを読む
福島の写真で探し物をしていて
                                             
                                             
                                              
今日は見つからなかったので

しろさびをどうぞ



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2015年

8年も前

しろさびは仲が良かった



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避妊が間に合わず

たくさんの子どもを産ませてしまったこと




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それが申し訳なくて辛いです

生まれてきた子供たち

もちろん しろさびにも



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会いたいなあ




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ダチョウのモモ

しろさびは

この里に確かにいましたが

今となっては会える手段は

写真と

時々思い出す

自分の曖昧な記憶のみとなりました




写真の探し物をしていて                                                                                                                     ... 続きを読む
写真の探し物をしていて
                                            
                                             
                                             
見つけてしまったハチワレ猫のお話です

一度紹介しましたが再度




時は2011年震災の年です

7月

原発からほど近い双葉町で




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一匹のハチワレ猫を発見



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痩せていて元気がなさそうでしたので

保護を決断


しかし お腹は減っているはずなのに

捕獲器にはなかなか入ってくれませんでした


7月といえばまだ許可証も貰えず

勝手にバリケードを押しのけて潜入していた頃

長時間の滞在は無理

少ない時間の中で数回試すも

何日か かかったのを覚えています



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いつも同じ場所にいたこのハチワレ

写真をクローズアップしてみると

胸の毛などが不自然なのが判明


原因は分からなかったけれど

とりあえず早く保護しなければと

福島に行くと必ず捕獲をチャレンジしました




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何度かのチャレンジでやっと捕獲!

捕獲器の中にいるハチワレを良く見たら

首輪がたすき掛けになっていたのです

ハチワレは痩せてユルユルになった首輪に

前脚を通してしまっていた



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カットした首輪

当然 飼い猫だったのでしょう



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脇は擦れて皮がむけて痛々しかった

お前の飼い主さんは

迎えに来てくれなかったのかい


治療の後

東京のボランティアさんが預かってくださり

療養した結果



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きれいに治り

身体もふくよかに



その後

里親さまも見つかり

もっちゃんと名付けられ数年生きましたが

確か腎臓を悪くしていて

亡くなってしまいました


それでも もっちゃんは

最後はおうちの中で暮らせた

ラッキーな猫だったのでした



さびが富岡町にやって来たのも                                                                                                                  ... 続きを読む
さびが富岡町にやって来たのも
                                             
                                             
                                              
当然しろと同じ2013年6月

ふたりは姉妹でした




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一般的に さび柄の子は賢いと

そう言われているのが分かるような子







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好奇心旺盛

さびはこの土地にすぐに順応し

狩りを始め

何でもひとりで始めることができ

しろはさびにくっついて

いろいろ学んでいたような気がします





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さびは しろのお姉ちゃんという立場が

誰から見てもすぐに納得できる

そんなしっかりものの猫でした





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さびの性格が少し変わってきたのが

2017年に入ってすぐの頃

子どもを2回出産してからです

まずは子どもたちが3カ月を過ぎると

寄せ付けなくなりました

母を慕って近寄る子供たちを追っ払うのです




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そしてそれは しろにも向けられました

しろはさびが大好きだったので

一緒に居ようとしますが

さびはしろを攻撃するようになったのでした




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子どもを独り立ちさせようとする母親

野性の世界ではよくあること

野性の心が残っていたさびには

当たり前のことだったのでしょう


妊娠しなければ

子どもを産まなければ

自然の中で暮らさなければ


避けられたことだったかもしれません



猫に関しては犬と違い

まだまだ自然に任せ

自由に外で生きる方が幸せだと

そういう考えでおられる方が多いです

確かに猫が野生動物だったなら

私も猫に関わることは無かったかもしれません

同じようにいたタヌキ キツネ ハクビシン

アナグマ アライグマ ネズミ イノシシなどには

手を出さないようにしていましたから




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しかし猫は明らかに違う

野性を残すさびだって

人から餌をもらって生きていて

狩りが上手いといってもそれだけでは

生きていくことなどできない

野生動物から程遠い生き物なのです


でも

ほんの少し残っていた野性の心が

周りの猫たちの運命を変えてしまった

さびによって追い払われた子供や孫たち

どこへ行ったのか行方は分かりません

辛うじて私が保護した4匹の孫たちのみ

現在も生きています




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しろも結局 行方知れず

さびは一人ぼっちになりましたが

それはさびが望んだこと

彼女は本能に従って

当たり前に生きたにすぎません



「ここはわたしのなわばり」



皆がいなくなった しろさびの里は

さびひとりのものとなり

さびはご機嫌で生きていました

野性の心を持っていたとはいえ

人間に対する態度は誰にも甘えん坊で

飼い猫そのものでした





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私が撮影した さびの最後のカットの中の1枚



バイバイさび

また来るからね



そう呟いて帰ったのが最後の別れでした



さびは2021年8月1日亡くなりました

発見したのはしろさびを富岡町に

連れて来て下さったボランティアさん

病気で弱っていたわけでもないさび

誰かと戦ったのかもしれません

雨に濡れた身体の首のあたりに

少し血がにじんでいたような跡がありました

自然の中で生きていたことでの死

もし家の中で飼われていたら

ここでも たら れば が出てしまいます

それを言っても もはやどうしようもないこと

さびは自分の猫生を全うして死にました

それはきっと後悔など微塵もない

さびの生き方だったのでしょう





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さよなら しろさび













福島県双葉郡富岡町                                                                                                                       ... 続きを読む
福島県双葉郡富岡町
                                             
                                             
                                             
しろとさびが富岡町にやって来たのは

2013年6月



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私が初めて会ったのが7月4日

殺処分をぎりぎり免れて

ここにやってきたことも知らずに

しろは無邪気に走り回っていました




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2016年

3歳になったしろ



外で飼われていることに

少し抵抗を覚えましたが

ここは通常の場所ではない

原発20キロ圏内

車もほとんど通らないところ




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外を自由に駆け回るしろを見ていて

しろはきっと幸せなんだろうと

自分に言い聞かせ

このままずっと何ごとも起こらないで

幸せに暮らしてくれることを願っていました



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しろは好きな時に外に出て

好きな時に家の中に入れました



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誰にでも良く馴れ

たまにしか来ない私のような者にも

よく懐いてくれました




飼い主さんとの考え方の違いで

避妊手術ができず

やがてどこから来たオス猫と結ばれ

しろとさびは同じ時期に2回のお産をしました

2回目のお産をした時

しろは さびの子どもたちも引き受けることになり

自分の子どもたちも含め

10匹ほどの子どもたちを育て上げました



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そのことにより しろの身体はやせ細り

ぼろぼろになってしまいました



このままではしろは死んでしまうと

飼い主さんを説得

そして富岡町にいたら管理も出来ないから

しろはうちに来てもらって療養してもらい

体力が回復したところで避妊手術もして

必ず富岡町に戻すことを約束して保護したのです




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予定は3週間

まずは手術に耐える身体になってもらうため

最初の1週間半はひたすら栄養を付けてもらう




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そして避妊手術をし

残りの1週間半を術後の療養に当てました




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うちのまるとは仲良くしてくれましたが

とら とは微妙

でも居候ということが分かっているのか

決してケンカにはなりませんでした




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残念ながら うちのシロとも相性いまいちで

仲良く しろシロ2ショットは撮れませんでした

ケンカはせずお互い避けてる感じでした



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しろはどんどん回復してきました



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ちょうど保護していた

オレオとマイラとも仲良く




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ふっくらしてきています



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抜糸も終わり手術の痕も消えつつあり

お別れの時期が近づいてきました


何度

何度このままうちの子にと

そう思ったか分かりません

しかし しろには飼い主さんがいる

これはどうしようもないことでした




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しろ

さびが待ってるから帰ろうか

仲良しの犬の石松も待ってるし



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ケージに入る練習もバッチリ


よし 帰ろう!




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いしまつ ただいま!



パニックになると困るので

周りの環境をしっかり把握するために

ケージから直ぐには出さずに

様子を見ることにしましたが

しろはまったく問題はありませんでした




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さびちゃん ただいま!



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ダチョウのももちゃん ただいま!



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んー おちつくなあ



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ここが あたしのおうち


しろは富岡町に戻りました





これから5年後の2020年

しろは突然行方不明になります

しばらく捜してみましたが

現在も見つかっておりません




たら れば を思えばきりがありませんが

しろは私の心の中で

ずっとしこりとなって残っている

愛しい猫なのです




じつは                                                                                                                             ... 続きを読む
じつは
                                            
                                            
                                             
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私も好かれていたのですよ


というか

しろさびは誰でも好きでした



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ああ しろ しろ

大好きだった




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もちろん さびも大好きだった




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大好きな しろさび

また会えるのを楽しみにしているよ











しろ さび 散歩いくべ                                                                                                                     ... 続きを読む
しろ さび 散歩いくべ
                                              
                                              
                                              
今日は

松村さんちの おじいちゃん(故人)と散歩です




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しろさびは おじいちゃんのことも大好きでした



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今ごろ 天国で

おじいちゃんに甘えているかもですね




今晩 深夜バスで東京に向かいます

初めての利用でワクワクしています

何といっても

いつもなら眠い目をこすりながら

自走していましたが

寝ながらにして東京に行けるのです

素晴らしい!





スモール3945kirinuki
R.I.P
レスト イン ピース
しろさびとまっちゃん


せんちゃんの命日です                                                                                                                      ... 続きを読む
せんちゃんの命日です
                                             
                                             
                                              
せんちゃんは




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2011年12月

初めて大熊町で会った猫



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大熊町の山側に入って行って

これ以上行っても民家はないという

一番 山側のおうちに ぽつんといました


洗濯機の上にいたから せんちゃん

でも洗濯機じゃなくてロッカーだった



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それ以降気になって

福島に行くと

このお宅に必ず寄るようになり

かなりの確率で

せんちゃんは私を待っていたのでした




当時 私にはこの子を保護する体力はなく

餌を置いて帰るのが精一杯

申し訳ないと思いながらも

どうすることも出来なかったのです




年が明け 約半年が経ち

2012年5月




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東京の猫ボランティアさんと行動した時に

偶然に せんちゃんに遭遇

山の中では生きていけないと思ったのか

かれは県道の方まで降りてきていました


ボランティアさんは迷わず捕獲器を設置

せんちゃんを保護してくれたのです




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誰かと戦ったのか

首に怪我をしていたせんちゃん

この半年 大変な思いをして

生きてきたのでしょう


もう大丈夫だよ

一緒に東京に帰ろう

この子を幸せにするんだと

私は覚悟を決めました




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せんちゃんは人馴れしていました

きっとあの家の人にご飯を貰って

生きていたのでしょう






まだ おっかなびっくりだけど

それでも勇気を出して

ケージから出て来てくれました




sen
ほどなく触れるようにもなり




sensen
あっという間に

ここまで懐いてくれました


やっぱり せんちゃんは人間と暮らしたほうが良い

そう確信しましたよ




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なあ せんちゃん

人間と居るほうがいいよな?




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一緒に寝ることも出来たのですよ

やがて里親さんも決まり

行くまでの間

最後のお世話を楽しんでいたところ




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せんちゃん窓を開けて脱走

まさか こんなことになるとは


馴れてきていたとはいえ

外に出たせんちゃんは手では捕まえられず




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3日後

なんとか再保護

いやいや良かった




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再保護した せんちゃんは

ますます甘えん坊になっていました




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しかし せんちゃんを

うちで飼うわけにはいかなかった

今なら迷わず飼えたのだけど

当時は無理だった



せんちゃんを連れて大阪へ




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ぼくはどこにいくの


やさしい里親さんちだよ

きっと可愛がって貰えるよ


せんちゃんは 私のブログを見た人が

見初めてくださいました








そして3年の月日が流れ









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せんちゃんはうちに帰ってきました


里親さんが身体を壊し

せんちゃんも身体を壊していて

もう面倒が見られないということでした




この時すでに

せんちゃんの身体は限界に来ていたようです



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せんちゃんは うちに来て3日後

亡くなりました




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せんちゃんのお骨は

故郷に返すことにしました

いつもいた大熊町のお宅の

裏の林に埋葬







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せんちゃんをどうすれば良かったのか

保護とはどうすることなのか

いろいろ考えるきっかけをくれたせんちゃん


その後も何度かここを訪れ

せんちゃんがいるのではないかと

姿を捜してしまう私がいるのです






そう あの日も良いお天気でした                                                                                                                 ... 続きを読む
そう あの日も良いお天気でした
                                              
                                              
                                              
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今はローソンが再開されて

向かいのコメリは違う会社になってしまいましたが




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2011年11月26日

震災から8カ月経っても

救いを求めている

しかし

怖くてこちらに近寄れない

忘れ去られた犬が確かにいたのです







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「忘れられた動物たち」写真展

4月29日(金) 30日(土)
11:00~17:00

THE CONOE 代官山ギャラリースペース
代官山駅徒歩1分




2011年7月2日                                                                                                                          ... 続きを読む
2011年7月2日
                                             
                                             
                                             
福島にきて3か月が経ち

たくさんの絶望を目の当たりにしていて

先が見えない中 もがいていた頃です

それでもまだ少しは希望が持てた一瞬がありました

富岡町の国道沿いにあった電気量販店




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そこにはまだ牛たちが自由に動き回り

生きている喜びを噛みしめていました


しかし

この牛たちはその後

国の命令に従い殺処分されていくのです






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「忘れられた動物たち」写真展

4月29日(金) 30日(土)
11:00~17:00

THE CONOE 代官山ギャラリースペース
代官山駅徒歩1分



猫がいた                                                                                                                            ... 続きを読む
猫がいた
                                            
                                            
                                             
猫はこの場所に確かにいたのです



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2022年




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2011年9月3日 双葉町

まだ20キロ圏内は殆どが停電で

信号も動いていなかった

そんな中

一匹の猫が通りを横切って行きました


この時 助ける力を持っていなかった私は

何とか生き延びてくれと

餌を置いて行くのが精一杯だったのです





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「忘れられた動物たち」写真展

4月29日(金) 30日(土)
11:00~17:00

THE CONOE 代官山ギャラリースペース
代官山駅徒歩1分



彼らはここにいたのです                                                                                                                     ... 続きを読む
彼らはここにいたのです
                                             
                                            
                                            
ll001
どうしてたすけてくれないの




ll002
どうしてたすけてくれなかったの







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「忘れられた動物たち」写真展

4月29日(金) 30日(土)
11:00~17:00

THE CONOE 代官山ギャラリースペース
代官山駅徒歩1分