奇跡ってあるのですね
偶然が重なり それが奇跡になる
そう思うと
今 いたるところで奇跡は起こっているのですね
ガガ と名づけられた牛
さまざまな障害を乗り越えて
生き残った牛 ガガ
ガガ がいたところは希望の牧場近くの牛舎
そこはメスならば乳牛となる ホルスタイン種のオス牛の牛舎でした
当然オス牛は搾乳も出来ませんので お肉になる運命
ガガは肉牛として出荷されるのを待っている牛でした

2011年5月1日 S牧場牛舎にて
しかし東日本大震災が起き
福島第一原発が爆発
飼い主は世話をしに行くこともできずに放置されることになります
私が初めてガガに会ったのは 2011年4月9日
もうすぐ震災から1ヶ月が経とうとしていました
飼い主さんがありったけの餌を置いたものもすでに食べつくし
水もない中 何とか生きていたガガたち
私が牛舎を訪れた時には すでに3分の1が死んでいた頃でした

同じく5月1日 S牧場牛舎にて
誰かによって柵を開放され
外に出ることは出来ましたが
それでも訪れるたびに数が減っていく牛たち
そんな中で ガガはなんとか生き延びていたのでしょう
同じ頃 この牛舎の近くにあるM牧場の牛たちが
停電した電気柵を抜け いたるところに集団で生きていました
きっとガガはこの集団に紛れ込み
一緒に生きていたのだと思われます
牛舎近くに残ったものはすべて死に
ガガと一緒にM牧場の牛たちと合流した数頭は (3頭は確認)
その後 吉沢代表が希望の牧場として飼養を再開するまで生き延びたのです
しかし 希望の牧場の牛たちは黒毛和牛で数も圧倒しています
種類の違うホルスタインたちは どうしても食い負けしてしまうのです
人間が気にかけてやりたくても 数人での牛の世話は限界があります
ガガの仲間だった牛たちは やがて事故も含めすべて死んでしまい
ガガは独りぼっちになりました

2011年7月17日 希望の牧場にて
そうして運良く (もちろんガガが必死で生きてきたのでしょうけど) 生き残ったガガ
「彼」 は頑張りました
吉沢代表は そういう苦労をしてきたガガを大事にしておられ
ガガも吉沢代表を本当に慕っています



ガガは生きています
絶望的な窮地を脱し生き残ったのです
ところで
私には常々疑問があって
昨日牧場を訪問したときに吉沢代表に思い切って聞いてみました
オスなのに 何故に ガガ?
吉沢代表の答えに私は驚きました
「ガガはメスだよ」
そんな馬鹿な あそこの牛たちはすべてオスのはず
メスならば乳牛じゃないですか との私の問いに
吉沢代表は丁寧に説明してくださいました
異性双子の場合
メスの方は繁殖能力がなくなることが多いので
オス牛として扱われたのだろう と
(調べたらガガのような牛はフリーマーチンと云うそうです)
そうか
繁殖能力がないとなると妊娠がない
イコールお乳も出ないということか
そうだったのか
数奇な運命を経て生き残ってきたガガ
「彼女」 は吉沢代表のおかげで命を繋いでいます
そしてもちろん応援するサポーターの方々のおかげで生き残っているのです

2013年4月27日現在 ガガは生きています
ガガは自分の手で幸せを掴みました
コメント
コメント一覧 (8)
最初読んでて、『ガガは雌じゃなかったの⁈』と、頭がこんがらがってました(^_^;)
最後まで読んで納得しました。
普通の雌として産まれてたら、よその牛舎に行き今は生きてないかもしれませんね。
希望に来れたのもいろんな奇跡が重なった結果ですね。
食いしん坊ガガちゃん、これからもたくましく生きていってね‼
男の子なのか女の子なのか、よくわからなくって・・・。希望の牧場には、ガガちゃんのようにいろいろな事情の牛さんがたくさんいるんですね。ちび太、いちごちゃん・・・然り。こうして、紹介して頂いて、また牧場の事を応援したいという気持ちが強くなりました。
きょうの午後、浅草のギャラリーエフに行ってきました。
その途中、
電車の中でこの記事を読ませていただいて、
涙が出てしまいました。
こうしてひとつひとつの命と向き合っている方々がいて、
一方では、命など関係ないよとばかりに
自分のしたいことを推し進めていく人々がいて、
時に胸がかきむしられるような思いになります。
ご紹介ありがとうございました。
ガガは数奇な運命の元、
生き延び希望の牧場へ来て、正に希望の光です。
昨年の夏から甥は毎月牧場のお手伝いをささせていただいています。
ガガたちの除角のときも・・・
今そのガガの角は我家の神棚にあります^^
少しだけ、その奇跡にあやかりたい気持ちです。
♀♀ももちろんありますが その場合は繁殖機能があります♪♪ ♀♀ってなかなかないんですけどねぇ・・・
ガガちゃんいい顔してますね!
幸せそうで良かった ☆
掲載してくださって、ありがとうございます。
しかし、ガガは肉牛として、
出荷されてしまうようなことはないのでしょうか。
なんだか、自分の中の矛盾と
闘ってしまいます。
最初、ガガちゃんは雌だと思ってたけど、違ったのかな?と思いました。
でも、読んでいくうちにやっぱり雌だったことが解って納得です。
ガガちゃんは双子だったんですね。
母親にも乳牛にもならない事を始めて知りました。
今まで、牛は肉になるもの、下等動物なんだと関心がなかった動物でした。
しかし、こちらのブログと希望の牧場のブログを読んでいますと牛の生態など牛全般の事が学べて勉強になります。
牛の性格も知っていくうちに凄く可愛い動物だと知る事ができました。
ガガちゃんは、優しい性格の子ですね。
女の子らしいしぐさがたまらなく可愛いです。
苦労してきた以上にガガちゃんが幸せになれますように。
応援してます。
とっても嬉しいです。
お世話してくださっているみなさんにも感謝感謝ですね。