とうとう その日がやってきました
今日は希望の牧場にとって重要な日です
私はその瞬間を見ておきたいと思い
猫の給餌を午前中で切り上げ牧場に向かいました

空はどんより曇り空
気温も高くなく 作業をするには良い季節です

牧場に着いたら牛に混じってナナがいました

ロクも自由にしてもらっていましたよ
左後足が少し痛々しいけれど元気いっぱい

今日は特別な日
なぜなら
この二年半 希望の牧場を
ある意味 無視し続けていた農水省が腰を上げた日なのです

今日の来訪は 被ばく牛の研究のための調査
以前から希望の牧場で発見されていた「白斑牛」を調べに来たのです

農水省の人間が乗ってきた自動車に ゴーリゴリと頭をこすり付ける牛
痒かったのでしょうかね
それとも何か思うことがあったのでしょうか

ノーコメント (笑)
と思ったけど コメントしておきます
本当に お疲れさま

そして こちらの人物も なくてはならない人
みんなの党 久米英一郎 氏 (希望の牧場のTシャツ)
農水省との折衝など尽力していただきました

いよいよ牛の調査に入ります
あらかじめ囲っておいた白斑牛を補てい器に移動

これに入れられる時は ロクなことがないことを知っている牛たちです
一筋縄では入ってくれません

やっと入ってくれました

もうだめだ・・・
俺は終わるんだ・・・
みんな さようなら
そんな感じです
この世の終わりっぽいです
ちがうって
たいしたことないから

ひいいー! なに!? なにしてるのーーー!?
いや スクリーニングしてるだけだし
外部被ばく検査ね

痛いのは少しだけ
血液採取
お尻から採ると やり易そうです

工程を説明

いよいよです

TVも数社来ていて作業を見守ります

毛を切る
毛をむしる (毛根が欲しい?)

やめてええええーーー
バリカンだよ
皮膚の具合を見たいだけ

そして剃る

皮膚まで白くなっているのが分かります

剃られてしまった

ただ 剃ってみて分かったのですが
皮膚まで白くなっている場合と
毛だけが白くなっている場合もありました
この子の皮膚は正常です

最後に写真を撮って終了
白斑牛と比べるために異常の無い牛も調べていましたよ

解放された牛
なんかスースーするなあ
でも痛いことは無かったので良かったよ

検査の間 吉沢さんはインタビューを受けていました

こういう日でも牛の世話はまったなし
しずお姉さんは
ギャングたち(子牛)の脱走防止ネットをもくもくと設置しておられましたよ

すべての作業を終えて会見
白斑の原因は被ばくの可能性があるのか など
TVの記者などから質問がされますが
今回はデータの採取でこれから調べます と
まあそりゃそうだわね
でもしっかりやってくださいね
この調査で人間が戻ってこれるのかどうかを
知ることが出来るかもしれないのだから
結果を待ちましょう

ふー
オイラは難を逃れたよ

農水省の人たちが帰り
しばらくしたら あたりはもう暗くなっていました
ふくちゃんの治療も済み 一息つきます
配合をもらってご機嫌

調査が終わってから しばらくの間
農水省の人間と話をしていた4人が戻ってきました
左から 針谷さん 久米さん 吉沢さん 後方に和田さんがいます
皆さんそれぞれ表情は硬いです
汚染藁の調達は難航しているようでした

ボランティアの池田先生の名前がついた親子牛
伊東先生が異変に気づきました
子牛の具合が良くなさそうです
「目が落ち窪んで脱水症状が起きている」
「輸液の準備だ」

長い一日です
牧場の作業に終わりは無いのか とさえ思います
がんばれ
生きるんだよ

生かそうとする人間
殺してしまえという人間
究極のせめぎ合いが この地で行われています
それがもう二年半も続き
そしてこれからも牛が生きている限り続くのです
皆さんはどちら側につきますか
コメント
コメント一覧 (5)
全くもって頭が下がる思いで拝見しています。
とか言いつつ、ホントの事を言うと、ついつい笑ってしまっています。(;^_^A
実はひと月ほど前に、某局の夕方のニュースで
「東日本大震災2年半…高線量地域の生物異変」という
特集をやっているのを観ました。
そこでは主に、ツバメの白化について調査研究をしている
外国人学者さんがメインの同行取材でした。
観ていてふと思い出したのが、もーうすさんの7月8日エントリーの
「動物の異変」という記事で拝見した、牛やカラスの白化の写真。
これって何で調べに来ないの?と思っていたので、そのニュース番組に
もーうすさんの記事をメールで投稿しました。
(事後報告になり申し訳ありません。)
その後、何の音沙汰もないまま1ヶ月が経ち、やっぱそんなもの?と
思っていた矢先に、もーうすさんのこの記事。
やっと重い腰、あげる気になってくれたのかと、少しホッとしました。
久米氏のご尽力がなければ、たどり着けなかったのかも・・・と
思っています。
これからどう考えて、どう動いていくべきなのかを
国がきちんと向き合う一つの足掛かりになればと願うばかりです。
それなら、牛たちを生かす手伝いを、今まで、生かすために必要だったことへの賠償もするべきです。
今後も長期的に見ていく必要があることは、少しの想像力でわかるはず。
国がわけのわからない使い方をしているお金を、こういうところに使って欲しいです。
牛が農水省の車にゴンゴンした気持ち、亡くなった牛たちの気持ちの代弁かもしれませんね。車を壊されても文句を言えないことを国はしてきましたから。今も、ですが。
耐えている牛さんやもうーすさんの言葉で
時にはクスリと笑えました。
とはいえ、毎日の給餌、牛たちの異常の発見、
小屋や柵の修理・・・・と手をかけることが満載で、
本当に皆さんには頭の下がる思いで拝見しています。
もうーすさん、いつも伝えてくださってありがとうございます。
牧場全体の牛の半分以上が同様の症状になっていました。
いろいろ調べていただいたのですが,はっきりとしたことはわかりませんでした。
ただ,白斑以外に目に見える症状は出なかったように思います。
そのときの牛と今回の牛の症状はほとんど同じに見えるのですが,状況が違いますので何とも言えませんし,何か対処法を知っているわけでもないので,コメントするのもどうかと思いましたが,過去に他の場所(九州)でそういった症状の牛がいたと言うことだけお伝えしようと思いました。
牛たちは大事な証人なんですね。
答えはまだはっきり言い切れないけど、証拠は保全しないといけないと思います。