やまゆりファームさんのブログに

「お腹が減ったガガちゃん」という記事が出ていました

ムービーで紹介されているのですが

そこには ガガが走っている様子が撮影されていました

その姿を見て

私は 何ともいえない気持ちになりました





現在 希望の牧場に飼育されている「ガガ」

もともとは

希望の牧場の近所にあった牛舎で飼育されていた牛でした

その牛舎は雄のホルスタインの肥育牛がいたところ

お肉になる牛たちです








ほぼ最初から映っていますが

20秒あたりから しっかりガガは登場しています

このムービーを撮影したのは2011年4月の上旬

約60頭いた牛舎の3分の1が餓死していたときのものです

ボランティアさんと協力して餌と水を与えて

お腹が減った 喉が渇いたと 啼き叫んでいた牛たちが

満足して静かになったところを撮影しました


結局ここの牛舎の牛は ガガを含めて3頭生き残りました

そのほかの子たちは餓死しています



ガガはずっと牛舎で生活していた子

たぶん今までほとんど外に出たこともなく

時期が来たら・・・

外に出るときは出荷される時だったのかもしれません



このまま牛舎にいたら餓死してしまう

柵を開けるべきか悩みました

結局 私は柵を開放することは出来ませんでしたが

運良く牛舎の柵を開放してくださった方がいたおかげで

ガガは外に出ることが出来たのです


しかし当時は柵が開いているにもかかわらず

また牛舎に戻ろうとしている牛が多かったのです

彼らは外の世界が不安だったのでしょう

中にいたら確実に死んでしまうと思われるのに

牛舎に戻ろうとする牛たちを見て

私は家畜という生き物は

本当に悲しい生き物だと思ったものです

私は逆に柵を閉め

もう中に戻れないようにしました

積もりに積もった糞尿

くさり始めている仲間の死体

そんな場所には戻って欲しくありませんでした




$うちのとらまる



この写真を撮影した後

私は牛たちがどうなって行ったのかは確認していません

20キロ圏内が警戒区域に指定されてからは

餌は持って入ることも出来ず

あとは自然に任せるしかありませんでした



ガガは



自力で移動し

希望の牧場に合流したのです





常時なら走ることなど出来なかった牛

それが今は走っている

被曝が牛たちにどのような影響を与えるのかは分かりませんが

原発事故によって生き延びたといえるガガ

不思議な運命を感じます


この先 ガガがどうなっていくかは判りません

希望の牧場 は3.11以来

ずっと危機的状況のまま かろうじて維持されているのです