福島







うちのとらまる


午前3時東京を出発


千葉県から茨城県に入るころ


この季節 4時前には もううっすらと明るくなってきます


いつもラジオを聞きながら行くのですが


この時間になぜかヘビメタの音楽が流れたりしています


別に私の趣味でもない音楽なんですけれど 気分はノリノリ


ところが私 手拍子もずれていくほどリズム感がないものですから


ノリノリっていっても・・・(笑)


人には絶対見られたくないですね


まあ・・・こんな感じで福島に向かうわけです


あまり寝ていなくても それなりに楽しんでいますよ









まだ動物がたくさん残っていて


警戒区域に違法に入っていた2年前の今頃は


本当に気分が重かった



午前4時前


この時間はちょうど


楢葉町や葛尾村や浪江町や南相馬市のバリケードを突破している時刻


夜明けと同時に進入し午前10時ごろにまでには脱出


欲張ると警察のお世話になってしまうのです


どれだけ通ることが出来るバリケードを知っているか それが重要でした


信頼できるボランティアさんたちと情報を共有し


なるべく入っている痕跡を残さないようにしていましたね


スゴイのは女性でありながら


果敢に圏内に入っていく人が何人もいらっしゃいました


警備のゆるかったバリケードなら女性の手でも簡単に動かせていましたからね


でも 入るのは入れても圏内での活動はとてもハード


警察の目を逃れ 被曝の危険 道路は地割れなど 細心の注意が必要でした


そんな状況での犬猫の保護に給餌


私は彼女らの素晴らしい働きを撮影して残したいと思いましたが


違法行為をしている現場写真などは とても発表できるものではありません


彼女らは ただただ生き物を大切に思っているだけの


一般の人たちだったから









うちのとらまる


あらら霧が出てきましたよ









今は警戒区域も解除され 許可なしで行ける所も増えました


堂々と旧警戒区域に入り 


ちょいと遠慮は必要ですが作業もできます


それがどんなに素晴らしいことか


もちろん依然として帰還困難区域という大きな壁が立ちはだかっている事実


まだまだ取り残されている猫たちには苦難の時が続いています







うちのとらまる


あ 料金表示が見えにくいな




休日特別割引だか深夜割引だか良く分かりませんが


常磐道の三郷から広野・楢葉まで1950円


軽自動車だからこの料金


まあ私が福島に長く行き続けていられるのはこのおかげです










今回


楢葉町では元楢葉町の住民の方と一緒に回っていただきました


この方のお宅は津波で流され・・・


ご身内も亡くされています


ペットの犬と猫も流されてしまったそうです


この方は またいずれ しっかりご紹介させてください







うちのとらまる


かつて ご自宅があったあたり


「あまりにもすべて流されてしまって もう だいたいでしか分からないんですよね」


なるべく感情を入れないように 淡々と話されていました










楢葉町に着いて最初のポイント






うちのとらまる



アライグマの手形


そうです 


あの5匹の子供を引き連れやってきていた場所



幸い今回はプラケースは引きずり出されないで済んでいました が


子アライグマは登っていたようなので


フードはすべて食べつくされていました












うちのとらまる



その後向かったのが


津波被害のお宅


許可を戴いて「えさ台ミニ」を設置してあります












うちのとらまる


このお宅ですね







ここには監視カメラをセットしていました









うちのとらまる


ワタクシ(笑)


設置が7日 データ回収が15日


1週間と1日の期間に撮影された主要画像を紹介します











うちのとらまる



さっそくその日の夜に猫が









うちのとらまる



そして違う猫


黒白タキシードというのでしょうか










うちのとらまる


多分最初の猫ですね


茶トラ









うちのとらまる


「えさ台」に登った写真はこれだけ


フードの減りも 1匹の猫が食べたくらいでした


黒白以外の子たちは気付いていないということですね










うちのとらまる


これはまた違う柄の猫ですね


昼間の写真はありませんでした




ここでなぜか日付が狂ってリセットされました


前回もあったんですよね


よくわかりません










うちのとらまる


ハクビシン


もちろんいます









うちのとらまる


そして


疥癬に苦しむタヌキです









うちのとらまる



やはりいたアライグマ







こんな津波で破壊されつくした地域に


写真に写っているだけで3匹


なぜこんなにたくさんの猫が生きていられるのでしょうか



ボランティアさんたちがフードを置いておられるのも聞いていますが


それだけではないような気がします


やはりネズミや自然の生き物を捕まえながら命を繋いでいるのでしょう


そうしてみると


猫は私が思うより ずっと強い生き物なのかもしれません


もちろん選ばれた強い子だけなのでしょうけど・・・











うちのとらまる



今回一緒に動いた被災された住民の方から


私にとプレゼントをくださいました


ボールはうちの猫たちにと こんなにたくさん(笑)


絵葉書は津波で行方不明になった愛猫ちゃん


写真もPCの中のデータも何もかも失いましたが


ネット上に残された写真を元にイラストを描かれたそうです



本当にありがとうございました