希望の牧場に行ってきました

最近は福島に行っても 

「えさ台」 のメンテや設置に時間がかかってしまうため

一番最後の牧場に着く頃には午後4時を回ってしまいます



今回も牧場に到着したのは4時半過ぎ

今の季節 お日様はもうすっかり山に隠れてしまっていました





 



$うちのとらまる

















$うちのとらまる



日は暮れていましたが

牧場の仕事はまだまだ続いており

到着した時は 鳥ちゃんこと鳥澤さんが重機で餌を運んでいました



鳥ちゃんは重機が扱えるってだけで 

きのぴーこと 事務局長 木野村氏に騙されて連れて来られたとか(笑)

二人は幼稚園時代からの同級生ですから

きのぴーも鳥ちゃんのことは知り尽くしているのでしょうね

強い責任感の持ち主 鳥ちゃんは まんまと策にはまってしまいます

今では牧場になくてはならない存在になった鳥ちゃんは

もくもくと牛たちのために働いていました


写真がなくて申し訳なかったのですが

鳥ちゃんの他にも 池田先生 めいさんが

ボランティアで働いておられましたよ

そしてもちろん やまゆりリーダーの岡田さんも

代表の吉沢さんは都内のイベント参加で この日の夜戻りでした















$うちのとらまる



つくづく動物は食べるために生きているって思いましたよ

食べるのに必死です

真ん中にいる子は 後足で周りの牛たちを蹴散らそうと蹴っていました












$うちのとらまる



しっかり撮れなかったのが残念

若いのでしょうか

もうロデオの牛のように ぴょんぴょん跳ねていました

元気な牛を見ると本当に安心します

1年と少し前くらいまでと比べて牛の健康状態は段違いだと感じました



震災の年 2011年 絶望の中から生まれた この牧場

「希望の牧場」と名前がついたのは

その頃「希望」というものがなかったからだと私は思っています

国は殺処分を進めていて 生かしても先などまったく見えない

だからこそ名前に希望を入れたのだと











$うちのとらまる



ちょっと見ない間に事務所棟ができていました

トイレ シャワー その他いろいろ完備しています










$うちのとらまる



なんか知らんけどスゴイってことだけは確か(笑)

牧場にこんなスペースがあるなんて・・・











$うちのとらまる



じゃーん!

猫好きの私には堪らない

ニューフェイスのメイちゃん

前回 会った時はビビりまくっていたのに

今回は自分からひざの上に ぴょんって乗ってきてくれましたよ

三毛の気品あるお顔

イオナ・・・君は美しい













$うちのとらまる



そして寝る

たまらん


わたしの腹でお眠りなーさーいー♪

ウィンド・・ふんふんふんふんエーイジアーン♪ 

音楽by ジュディ オング








あ もちろん くいちゃんもいましたよ

えっと

どこにいたっけ・・・・


















$うちのとらまる



いた (笑)




鳥ちゃんも気にする風でもなく

当たり前のようにいるふたり



いいですね












$うちのとらまる



そして寝る

たまらん



ん?

デジャヴー?













$うちのとらまる



そして

外に行きたーい




出入り自由の くいちゃん

うらやましいです
















$うちのとらまる



もちろん ふくちゃんもいました

ふくちゃんは 左後ろ脚を溝の隙間に挟んでしまい骨折

断脚しましたが 右足に負担がかかってしまい

右脚も断脚になってしまった子


通常 体重のある牛や馬が骨折した場合

治癒する見込みがないと判断され 

安楽死になることが多いのは私たちも知っていますが

それは経済動物 家畜の場合

治療にお金をかけるより 出荷してしまったほうがいいから

悲しいけれど しょうがないことですね


しかし ここにいる牛たちはもう家畜ではありません

お金にもならない牛たち

それを生かそうと決めた 吉沢さんをはじめスタッフの人たち

矛盾を抱えながらも「生かそうと決めた」からには

骨折くらいでは いや どんな場合でも安楽殺はありえないのです


先日の やまゆりファームの写真展でも見た

「死への救出」ということもありました

死ぬと分かっていても最後まで手を尽くす

この牧場はそういう場所なのです
















バタバタッと何度も立とうとして

上手く行かず伏せ体勢に戻った ふくちゃん

「僕の脚はどうなっちゃったんだろう」

何回も自分の後脚を振り返り見ています




一見不憫ですが

彼は彼なりに生きることをあきらめてもいませんし

積極的に生きようとしています

というか 本能ですからね

当然 当たり前に生きていますよね

その姿は 私たちが感傷的なるのを吹き飛ばします


スタッフは自分たちが考えうる最善の方法で看護しています


昨年の10月 二本松で行われた写真展に突然いらっしゃり

「私に出来ることで協力させていただけますか」 と

おっしゃってくださった伊東獣医

伊東先生のおかげで

今年の春からは 希望の牧場や やまゆりファームでは

ほとんどの牛たちが死んでいません

伊東先生は まさにご自分の出来ることで希望の牧場に協力されています

その効果は あまりにも大きいものになっています





最近ふくちゃんの治療法で意見などを言われておられる方がいらっしゃるようですが

私も この状況を何とかできないかと思い

獣医さん3人に聞いてみました

できればセカンドオピニオンしていただけたらという思いで聞いてみたのです


一人は街の開業医さんで 同期の獣医さんが関西地方で大型動物の診療をしておられるそうです

今 返事を待っているところですが 

どう考えても口頭で しかも人を介しての質問ですから期待できそうにないですね


2人目の獣医さんは福島の小動物(ペットなど)の獣医さん

こちらの先生に言わせれば家畜を生かし続けていることが もうおかしい と

殺してやるのも愛情だというようなことを おっしゃっていました


3人目の獣医さんは農水省にお勤めの方ですが野良猫問題に関心をお持ちの先生で 

私が多摩川の河原猫の保護活動をしている時に知り合いにならせていただきました

福島は一度一緒に20キロ圏内に入り 

圏内で保護されている家畜の診療もしてくださった愛情深い先生です

その方にメールで相談してみましたが・・・

「大学病院等に持ち出して、設備や環境の整ったところでお金をかければ、あるいは
何とかなるのかもしれません。ただ、個人的には正直、それでも難しいと思います。
家畜は経済動物なので、通常は、お金を食うようになれば淘汰の対象です。そこまでの
治療をしないので知見があまりないだろうと思います。」

というようなお返事でした



これがすべてということではないでしょうが 

希望の牧場は本当に大変なことをしているのだということを実感します

あまりにも今の常識から離れた事をしているのだと


命をつなぐ

こんなシンプルなことが難しい社会だったのですね


希望の牧場は 

その流れに逆らい運営されています

一般常識など何も通用しないところで綱渡りをしているのです


私の今までの知識や経験など なにひとつ役に立たない場所

希望の牧場はそういう場所だったのです











$うちのとらまる



牛たちが移動していきます



牛舎にでも帰るのかなと ぼーっと見ていましたが

また帰ってきたりしているので変だなと思っていたら






理由が分かりました










$うちのとらまる



どどどどどど・・・・













なーるほど

餌がもらえると思って 鳥ちゃんの重機に くっついて移動していたのですね



















$うちのとらまる






牛たちは食べることに必死です

最初にも書きましたが

動物は食べることが本能で一番大事なことですよね

給餌給水を放棄され

見捨てられた牛たち

餓死という一番つらい仕打ちをされた動物たち

私はそれが許せなかった

私が福島に来た理由はそこにあるのです

そして出来ることをして彼らに償いたいと思いました





どうかどうか

皆さんも

福島の いや 福島だけでなく

近くにいる動物たちに手を差し伸べてやってください

家で可愛がっている動物たちは幸せですね

ところが不幸な動物は とことん不幸です

なぜこんなにも差があるのか不思議でなりません

すこしでも不幸な動物がいなくなるように

無理のない出来ることで行動を起こしてください

よろしくお願いいたします