ウィズキャトルさんの活動に同行した時に 


一匹の猫と出会ってしまいました

                                                                 

                                                                   

                                                              










その前兆は この子


餌を頂ける農家さんのところにいた弱っていた子


すわ保護か! と思ってご主人に聞いてみたら


飼い猫で 白血病を発症してしまったらしいのです


病院にも連れて行ってもらっているようなので 


これ以上してやれることはありません



悲しいやら ほっとしたやらで複雑な気持ちのまま


ロールの積み込み作業に入ります











しかし本当の出会いはこのあとにやってきました


作業の合間に 牛を撮影したりしながら牛舎前を通りかかった時・・・





















子牛小屋の前に うずくまる小さい塊

















おまえ・・・猫か?


顔が良く分からなくなってる・・・














鳴いているようだけど声は出ていません


左目は完全に塞がっていて 右目はかろうじて見えているようです


そんな状態ですが私を認識して寄って来るのです





















きっと この子も飼い猫なのでしょう


私にできる事があるでしょうか


動物の飼い方の温度差があることは


福島に関わってからイヤというほど知りました


自分が普段こうしているからといって 


それを強要する事など出来る筈もありません


また本当に愛護の世界にいらっしゃる方々から見れば


私のやり方だって全然なってないんだと思っています












この子は ここの子・・・


ここで生まれ ここで暮らし ここで一生を終えるのでしょう


今は風邪を引いていますが


きっとご主人が顔をきれいにしてくれる


そして狭い家の中ではなく 広い世界で行きたい所へ行き


自由に走り回りながら 屋内の飼い猫より少し短い生涯を終えるのでしょう



私は福島に通っていて


最近 猫にとって何が幸せなのか良く分からなくなってきていて


どこか 諦めにも近い気持ちが頭の中を侵食し始めていました


だから この子も ここに置いていくという結論を出そうとしていました














そのとき



















子猫は 近くにいた子牛に よろよろと近づいていきます














すると子牛は・・・


それはもう見ていて涙が出てくるほど


優しく子猫を舐めてやるのです
















短いロープがぴんとなるほど首を伸ばし舐めてやります


子猫の体は子牛の唾液でベタベタ


優しくといっても 吹けば飛ぶような小さい子猫の体


子牛の舌の圧力に負けそうになりながらも 踏ん張って舐めてもらうのです

















子牛の表情を見ていて---




はっ と気付きました


この牛は黒毛和牛の子牛


あと3年以内の命なんです


30ヶ月で出荷され 人間のためにお肉になってくれるんです



自分の運命を知らないとはいえ


そんな子が自分より弱い生き物を守ってやっている















このままにしていって いいのか















生物界の頂点にいる私たち人間が


手を差し伸べてやらなくてどうするのですか

















母親も兄弟も 近くには見当たりませんでした


少し怖いことがあると牛舎の中にそそくさと逃げます


この牛舎が安全な場所なのでしょう






私は子牛より薄情なのか


苦しんでいる子猫一匹も救えないほどの人間なのか


私は そんな想いから行動に移しました


こちらの牧場のご主人に子猫のことを聞くと


なんと 「見たことがない」 そう



では保護して行って良いでしょうかと聞くと


是非お願いします と
















ウィズキャトル代表 永澤さんの車の中にあった


買い物カゴと新聞紙をお借りして即効で保護


とりあえず顔だけは拭いてみたら 何となく目は開いているよう















希望の牧場に停めてある 私の車ココアまで行けば小ケージがある


それまではこれで辛抱してくれ


脱走を繰り返すので上にバッグを載せています(笑)













車内脱走 永澤さんに捕まる




永澤さん 和田くん 神原さん


牛の餌のために来ているのに 猫でお騒がせして本当に申し訳ありませんでした


でも皆さん快く保護に協力してくださいましたよ


感謝いたします











その後 永澤さんに撮ってもらいました


んー 風邪は引いているけど元気な感じはします

















希望の牧場に着き


ケージに移して ココアに積み換え もう安心


これで脱走することはありません


早く帰らなければと気は急くのですが


もう眠くて休憩ばかりでなかなか進まず


お天気が曇っていたのでさほど暑くもなくて良かった


0時に牧場を出発して8時に到着


殆ど寝てしまってました・・・・













うちに連れて帰ってきました


病院に行き 駆虫と風邪のお薬 目も診て貰いましたよ


食欲はそれほどなかったけれど少しは食べてくれました















どんな生物(一応哺乳類)でも子供は 頼りなく自力では生きていけない生き物


誰かが見守ってやらなければいけないのです



子牛が見守ってくれていたからこそ この子は生きていられたのかもしれません


いずれは自分の命を差し出さなければいけなくなる あの子牛のおかげです


子牛が繋いでくれた子猫の命


次は余裕のある人間が繋いでやります


余裕がないない なんて言っていても ちゃっかり残している私


飼うことが無理でも里親さんを何としてでも見つけてやります


自分より弱い小さな命に


自然に手を差し伸べてやることが出来る世の中になればと願っています






この子の名前は 「エル」


「え~る」


車の中で大声で鳴いていたのです


アメリカ帰りの和田くんとカナダ駐在経験のある永澤さんが いい発音だと(笑)


エルは今日もお腹が減ると鳴いています



え~~~る