本日は大津市で行われた
                                            
                                             
                                             
アルピニストの野口健氏の講演に行ってまいりました

今回のテーマは環境問題で

タイトルは

『富士山から日本を変える〜山から学んだ環境問題〜』

たまにユーモアを挟んだ絶妙なトークで

富士山の清掃のお話を主体として

あっという間の1時間15分でした(15分オーバー)



野口氏は2011年

当時福島第一原発20キロ圏内に視察に来られ

短い時間でしたが一緒に活動したことがあり

その後

NHKの「週刊ブックレビュー」という番組で

拙書「のこされた動物たち」を

紹介していただいたことがある方でした

お礼も兼ねて(10年後!)講演が終わってから

控室を訪ねご挨拶させていただきました





2011年6月21日


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福島第一原発20キロ圏内

南相馬市小高区

豚舎から逃げ出した豚たちが生きていました

原発が爆発し人が消えてから

すでに3か月以上が経っています




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豚舎に閉じ込められた豚たちは早々に死に絶え

幸運にも逃げ出せた豚たちは

あらゆるものを食べて生き残っていました




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ボランティアさんが持ってきていた

ドッグフードを美味しそうに食べる豚たち




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その様子を観察する野口氏(手前)




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豚たちはもっと餌が欲しいと

私たちに訴えて来ますが

かれらの食欲を満たせるほどの量は

持っていなかったのです



その日の夜





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かれらは殺処分されてしまいました


豚たちは食べ物を求めて

人がいなくなった家に入り込み

屋内を荒らしまわっていたのでした

一時帰宅で戻って来た住民たちは

変わり果てた自宅を見て

かなりのショックを受けたそうです



死体が整然と並べられているこの光景を見て

なんともやりきれない思いをしたことを

10年経った今でもはっきりと覚えています





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でも考えてみてください

かれらは原発が爆発してもしなくても

殺される運命の家畜です

どう足掻いても

寿命を全うできない動物なのです


この地で牛や鶏や豚たちに出会って

私が一番苦しんだのはこういうことだったのです





のこされた動物たち
(電子書籍版)