ミスカ母さんたちの引っ越し先から
 
いつもの場所に戻ってまいりました
                                            
                                             
                                              
l06643
いつもの場所におられるのは

ホームレスの田中さん

この辺りの猫のお世話を

ボランティアの村井さんと協力して

面倒を見てくださっている

やさしいやさしい人



l02719
ほどなく猫がやって来ました

この子は・・・




l02723
はなちゃんです


はなちゃん元気だったかい

エルたちが保護される以前

はなちゃんは日陰の存在でした

しかし今では

ここいらを仕切るボス猫となっています



l02729
あんただれ?

んー どっかでみたことあるようなー


ぴたっと足を止めて

けげんな表情を浮かべます




l02738
仲の良い青さんや

田中さんの元に行ってから




l02744
私もついでに

触らせていただけるサービスに預かります

たぶん人間ならだれでもOK

但し田中さんたちがいる場合のみです




l02753
もちろんボランティアの村井さんも大好き

あまりにも人馴れしているから

里親さまを募集しています




l02802
ゴォォォ・・・

羽田空港から飛行機が飛び立ちます

その音に紛れて

かすかに猫の声が聞こえました



ニャー ・・・ 



誰の声?





l02763
以前 住んでいた小屋があったところは

草が生い茂り

もう入って行く道もありません

そんな草むらの中から

猫が現れました



誰・・・




l02790
ニャー


きがついてる?

わたし ここにいるから



と言ってるかのようにアピールしますが

怖がりのようで草むらから出て来ません




お前はマミちゃんじゃないか!





l02794
最近4カ月ぶりに帰って来たマミちゃんですよ

田中さんも村井さんも本当に心配していたのです

どこでどう暮らしていたのか謎ですが

とにかくマミちゃんは帰って来てくれました



とっても臆病な猫となって・・・



もともと臆病な猫でしたが 以前は

触れるくらいまでなっていたのです




l02843
それが今は警戒感MAXで

触るどころではありません

後ろも気にしています


ということは・・・

彼女が気にしているのは人間ではなく





田中さんたちによりますと

はなちゃんに襲われていたので

マミちゃんはいなくなってしまったそうです

人間は大好きな はなちゃんですが

猫は許せない

怖がりだけど

やっと人間に馴れてきていたマミちゃん

どちらも可愛い猫です

ふたりとも幸せになって欲しいのですが

この場所にいる限りは無理のような気がします


外でお世話をしている猫たちの

一番怖いところは

マミちゃんのように突然いなくなること

かつてうちの近所にいたチーも

何年も姿を見なくなってしまいました

猫は家の中に閉じめるのはかわいそう

やっぱり外に出してやらないと

そう仰る方々にもしこのような状況になったら

どうするのか伺ってみたい

何が何でも探し出して保護してやれますか

いなくなるということは原因があるわけです

ライバル出現でケンカして負けたか

もしくは交通事故か体調不良か

帰れない理由があるのです

それをさも猫が自分で選んだかのように

理由付けしていませんか





l02827
田中さんはもちろん

もうすでに10数匹保護しておられる村井さんには

マミちゃんを はなちゃんを

受け入れる余力はありません




l02891
この場で

なんとかこの場で生きていってもらうしか

今のところお二人には

それしか方法がないのです


毎日現れるわけではないマミちゃん

少しでも栄養をつけてもらいたい

その気持ちが表れている給餌です

これが村井さん田中さんの

ギリギリ精一杯の愛情なのです




l02825
この時の はなちゃん

遠くで人間二人の行動を見守っていました

幸いマミちゃんが

草むらから出なかったおかげで

はなちゃんは気が付かなかったようでした


良かった・・・






l02936
マミちゃんが草むらに帰って行ったあとは

その他の猫たちのために

置き餌をしていきます

まだ少し明るかったので

ハトやカラスが寄ってきます

お二人は追い払うのではなく

餌をまいて

そちらの方を食べてもらっていました




l02953
スズメも来る!


本来は暗くなり始めからの給餌なのです

そうすると鳥たちは食べることができません

この日は私が来たものですから

1時間早い給餌となってしまいました

ご面倒をおかけしてすみません・・・




l02982
元疥癬のトラちゃんや

濃い三毛ちゃんがいる

藪の中に入って行きます




l02990
この藪の中には恐ろしい数の

蚊がいるのです

この時 村井さんは

蚊どころか食器についていた

蜂に気が付かず刺されてしまいました

毒を絞り出して水洗いを何度かして

少しマシになったようですが

こういう危険があるのですね

昔 福島で蜂に刺されたことを思い出しましたよ




l02994
給餌が終わったころ

辺りは暗くなり始めてきていました




もとの場所に戻ったら





l03021
私が初めて会う猫が待っていました



お二人に聞くと

わりと最近現れるようになったキジシロ

耳には戦った痕

毛並みはボサボサで良くありません

楽な生活ではなかったことが伺えます




l03028
ふぁーーーー

まってたよーー




l03045
よしよし

今ご飯あげるからね



l03059
お前はいったいどこから来たんだい


この子もまた

もともとご飯を食べていたところから

何がしかの理由があってそこを去り

流れて来たのでしょう

4カ月いなかったマミちゃんもそうですが

次のところに辿り着けた猫はラッキーです

そのまま消えていった猫も

きっとたくさんいるのでしょう




l03102
猫たちの生活

村井さん田中さんの活動は

ずっと続いています

私は

そこにたまに現れて

撮影して去っていくだけ

申し訳ない気持ちでいっぱいです




それでも




誰かが伝えなければ

かれらが生きていることも

やさしい人たちが

一生懸命にお世話をしていることも

誰も何も知らないままになってしまう

それが私には耐えられないのです

かつて関わった河原猫たち

そして福島の動物たち

この耐えられない気持ちが

私を動かす原動力となっています







スモールシロ顔02
わたしたちは ふへいふまんはいわないよ
ただそれをうけいれるだけ
おじさんと河原猫