南相馬市小高区村上にやってきました
 
ここは飼い主を待ちつづけた犬がいたところ
                                             
                                              
                                             

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2011年7月の堤防

ミニチュアダックスの くるみを目撃したのは

震災から4カ月も経ってから





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あたりは津波で破壊され尽くしていて

この場違いな所に愛玩犬がいるのは

異様な光景でした





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誰一人としていない場所を

私たちから逃げるために駆けていく くるみ♀



後に分かったことですが

飼い主と一緒に高台に避難し 津波は回避

3月の寒い中 外で一晩を過ごし

翌日に救出ヘリがやってくるも

くるみは乗せてもらえず

飼い主は断腸の思いで彼女を

置いて行かざるを得なかったのでした




先に書いたように

彼女を目撃したのは震災から4カ月後

彼女はその間

たったひとりで生きていたのです




くるみ




その後 3度捜索に向かいましたが

警戒区域に潜入している身ですから

長時間の捜索も出来ず

捕獲器などを仕掛けてみるのですが

ゆっくり置くことができないのもあって

結局くるみは保護できず仕舞い


そして2か月が経ち  9月

くるみが堤防から4キロ離れた国道沿いで

倒れていたのを

ボランティア仲間が発見したのでした



ごめんね








現在は・・・







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何人もの人が亡くなって

くるみが飼い主をひたすら待っていた

悲しみの海岸も

様変わりしようとしています





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旧堤防の内陸側には

さらにかさ上げした

堤防が作られようとしています

ここでもあの悲劇が

なかったことになっていくのでしょう




私が「なかったことに」と書いているのは

私たちの記憶 心の中の話です

どんな悲劇が起きても

やがて記憶は薄れたり

うしろめたいことは考えないようにして

自分の中でなかったことにしてしまう

そしてまた同じ過ちを繰り返すのです

そうしないためにも

この地で何が起きたか

私たちが何をしてしまったかを

忘れることは許されないと思っているのです





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海岸線が様変わりしても

くるみの魂は

飼い主さんと散歩をしたこの場所を

離れずにいるのかもしれません


どうかどうか皆さん

取り残されて

半年も飼い主を待ちつづけた

ミニチュアダックスのくるみがいたこと

忘れないであげてほしいのです

地震 津波 原発事故

今回の災害は特殊なケースではありましたが

だから見捨てて良いということにはなりません

なにがなんでも守る

その気持ちで日々を生きていれば

福島で犠牲になる子たちは

もっと少なかったと思うのです









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くるみが居たところから虹が
2011年9月撮影
のこされた動物たち