やすらぎの場所に
  
やっとの思いでやってきた一頭の犬の話です
  

                                              
                                               
                                              

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ここは赤間さんの第二犬舎

一頭のビーグル? の新入りがいました

ビーグル・・・

うーんちょっと足長いなあ



犬種図鑑の撮影をしていた私としては

ちょいと引っかかるんだよなあ

いや

ぜんぜん知らんけど






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ビーグルに似た犬って結構いるんですよ

シロウトが見ると全部ビーグルに見える





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この図鑑の撮影をしたプロの私ともなると・・・

やっぱり見分けがつかない(笑)



「日本と世界の愛犬図鑑2011」より




どれも似ていますが犬種がどうあれ

狩猟犬には間違いない




この子が発見保護されたのは2012年のこと

当時 おーあみなおこさんが飯舘村で

給餌 保護活動をしていた時のことでした


ガリガリに痩せたこの子が

山からひょっこり現われたそうです

当然 おーあみさんはすかさず保護

福島市内の動物病院に連れて行ったのでした

その病院は楢葉町で牛や鶏を守った犬として

メディアでも紹介された

ゴン太を引き取ってくださった病院


幸い首輪に連絡先があったので

治療後 しばらくして落ち着いてから連絡


するとこの犬は福島の犬ではなくて

震災前 千葉からイノシシ猟に来ていたハンターが

連れてきていた3頭のうちの1頭だったのでした

不幸なことに

この子だけがハンティング中に行方不明になり

諦めてそのままにして帰ったという

無責任極まりない話だったのです


それでも飼い主と連絡が取れて

一件落着となるはずだったのですが

なにせ最低1年以上は山をさ迷っていたのだから

犬を健康体に戻すには治療が必要

当然 治療費がかかるわけです

驚くことに その費用を請求したとたん ナシのつぶて

やはり犬を置いたまま家に帰るような飼い主は

そういうことができる人間だったということですね


やがて犬は福島市内の八百屋さんが里親となり

おじいさんのご主人と毎日散歩をしていたそうです

このまま平穏に暮らせると思ったのもつかの間

今年の1月

ご主人がお亡くなりになってしまった

お年を召した奥さまでは散歩もままならず

閉店したお店のガレージに繋がれたままの毎日

散歩もできずノイローゼになって

毎日吠えていたそうでした

このままではいけないと再度病院に相談し

人を介して赤間さんのところへやってきたという

そういう波乱に満ちた犬生の子だったのです






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もも という名のワンちゃん



大変だったね

でも今度こそ幸せになれるよ





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ふーん


初対面の私を見て怪しむ ももちゃん





ももちゃん 最初は他の犬たちに遠慮したり

尻尾も垂れ下がったまま

走るということも忘れているほどだった

それが日に日に元気になってきて

吠えることも無くなりました




ももちゃんの様子は

赤間さんのFacebookで確認することができます

動く ももちゃん

まだ少しだけ遠慮がちな ももちゃんですが

幸せな表情が見て取れます

何頭も犬がいるドッグランの中から

ももちゃんを見つけてみてくださいね




それにしても責任をとれない飼い主の酷いこと

無責任の見本のような人間です

こうした輩を指導教育し罰する機関が欲しいですね







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老犬を介護する赤間さん

このような方がいるから

かろうじて救われる犬猫がいます

しかし不幸な犬猫は圧倒的に多数で

赤間さんやボランティアさんがいくら頑張っても

追い付かないのが現状です



無秩序な繁殖

ペットショップの売りっぱなし

無責任な飼い主による動物の遺棄

そういうことが簡単にできないような

そういう社会にしていかねばならない

つくづくそう思うのです