うんちゃん
故郷に帰ってきて ...
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故郷に帰ってきて
何もかもが懐かしく
学生時代の同級生とかに会おうと思うのですが
とにかく連絡先が分からない
同窓会も一度もしたことがないし
連絡が取れた数人の友人に聞いても
交流があまりないという
もっとも学生時代に
それほど友人がいたかといわれると
そんなでもないのですが
それほど親しくなかったとしても
この人には是非会いたい!
という人もいるのです
辻中道夫
愛称は「うんちゃん」
殆どの人間が「うんちゃん」と呼んでいました
たぶんトラック運転手っぽかったので
運ちゃんだったのかな
ケンカがとにかく強く
仲間をとても大事する
心優しい男
仲間のためならだれにでも向かって行く
全校集会時に屈強な体育教師に
飛び掛かって行ったシーンは
今でも目に焼き付いています
見た目はリーゼントに上着は中ラン 下はボンタンで
一見 不良高校生なのですが
いつもニコニコ
好んでケンカをするタイプではない
周りにはいつも仲間がいて
その仲間たちも気の良い連中ばかり
だから私のような普通の人間でも
ビビらずに話しかけられて
一方的だったのかもしれなかったけれど
友人なのだと思わせてくれた
そんな男でした
彼に会ったのは30数年前が最後で
是非に会いたいと思っていたのですが
連絡先が全く分からない
どうしたものかと思いながら
1年半が過ぎてしまってました
ところが一昨日
これまた40年以上ぶりに
中高の同級生だった友人と会うことができ
その友人もうんちゃんとは
長いこと会ってなかったけれど
うちなら覚えていると地図で場所を教えてくれ
ついに住所が分かったのです
昨日
ドキドキしながらうんちゃんちを訪ねました
日中だから仕事で出かけているかもしれない
それでも電話番号くらいは教えてもらおうと
インターホンを鳴らすと
奥さまであろう人がお出になりました
突然申し訳ありません
私は高校の同級生だった太田と申します
うんちゃんの友人で
是非お会いしたくて訪ねて来ました
そう伝えると
一瞬間をおいて
主人は3年前に亡くなりました・・・
聞くと腎臓を悪くして
透析を続けていたそうです
あまり根掘り葉掘り聞くのも失礼だと思い
早々に立ち去り
バイクにまたがる前に空を見上げたら
やっぱり晴れ
悲しい日は常に晴れなんだとつくづく思いました
身体も大きく丈夫で絶対に倒れない
不死身の男だと思っていた
もう会うことはできないけれど
もう少し
うんちゃんのことを知りたいと思いました
彼がどうやって生きてきたのか
それを知る友人を捜してみようと思います
人間って 生き物って 儚い
だから後悔しないよう
自分の信じるものに力を注いでいこう
そう改めて思いましたよ
何もかもが懐かしく
学生時代の同級生とかに会おうと思うのですが
とにかく連絡先が分からない
同窓会も一度もしたことがないし
連絡が取れた数人の友人に聞いても
交流があまりないという
もっとも学生時代に
それほど友人がいたかといわれると
そんなでもないのですが
それほど親しくなかったとしても
この人には是非会いたい!
という人もいるのです
辻中道夫
愛称は「うんちゃん」
殆どの人間が「うんちゃん」と呼んでいました
たぶんトラック運転手っぽかったので
運ちゃんだったのかな
ケンカがとにかく強く
仲間をとても大事する
心優しい男
仲間のためならだれにでも向かって行く
全校集会時に屈強な体育教師に
飛び掛かって行ったシーンは
今でも目に焼き付いています
見た目はリーゼントに上着は中ラン 下はボンタンで
一見 不良高校生なのですが
いつもニコニコ
好んでケンカをするタイプではない
周りにはいつも仲間がいて
その仲間たちも気の良い連中ばかり
だから私のような普通の人間でも
ビビらずに話しかけられて
一方的だったのかもしれなかったけれど
友人なのだと思わせてくれた
そんな男でした
彼に会ったのは30数年前が最後で
是非に会いたいと思っていたのですが
連絡先が全く分からない
どうしたものかと思いながら
1年半が過ぎてしまってました
ところが一昨日
これまた40年以上ぶりに
中高の同級生だった友人と会うことができ
その友人もうんちゃんとは
長いこと会ってなかったけれど
うちなら覚えていると地図で場所を教えてくれ
ついに住所が分かったのです
昨日
ドキドキしながらうんちゃんちを訪ねました
日中だから仕事で出かけているかもしれない
それでも電話番号くらいは教えてもらおうと
インターホンを鳴らすと
奥さまであろう人がお出になりました
突然申し訳ありません
私は高校の同級生だった太田と申します
うんちゃんの友人で
是非お会いしたくて訪ねて来ました
そう伝えると
一瞬間をおいて
主人は3年前に亡くなりました・・・
聞くと腎臓を悪くして
透析を続けていたそうです
あまり根掘り葉掘り聞くのも失礼だと思い
早々に立ち去り
バイクにまたがる前に空を見上げたら
やっぱり晴れ
悲しい日は常に晴れなんだとつくづく思いました
身体も大きく丈夫で絶対に倒れない
不死身の男だと思っていた
もう会うことはできないけれど
もう少し
うんちゃんのことを知りたいと思いました
彼がどうやって生きてきたのか
それを知る友人を捜してみようと思います

だから後悔しないよう
自分の信じるものに力を注いでいこう
そう改めて思いましたよ